低インスリンダイエットとは?

話題らしいから乗ってみる

私も20代後半(※執筆時の話)にさしかかり、体力の衰えとともに腹のたるみが気になるようになってきた。
独身時代維持してきた体重もここのところ着実に増加傾向にある。
トドメをさすように「前はもっとスマートやったのに、ハァ~(ため息)」という嫁のため息付きの一言。
これではイカン!!!
・・・とちょっと巷で話題の「低インスリンダイエット」とやらを調査してみることにした。

低インスリンダイエットという言葉はテレビでも幾度となく放映され、雑誌やインターネットなどの各種メディアなど多岐にわたり登場している。
低インスリンダイエットとはを一言で言うならば「食後の血糖値が上昇しにくい食品を食べる」ということである。
それがなぜ「低インスリン」なのか? そもそもインスリンとは何だろうか?
それら疑問を解決するにはまずインスリンの正体を暴かねばならないようだ。

インスリンって?

まず、日本ではインシュリンという発音の方が一般的でよく知られているが、英語読みではインスリンのほうが正しいらしいのでこのコラムではこう記すことにする。
インスリンとは膵臓(すいぞう)のランゲルハンス島という細胞群(正確にはランゲルハンス島のβ細胞から分泌される)から分泌されるホルモンのことである。
ランゲルハンス島はドイツの病理学者ランゲルハンス(Paul Langerhans)が発見した内分泌細胞で、膵臓内に島のように点在することからこう名付けられた。
インスリン(insulin)という名前の由来はラテン語で島を意味するインスーラ(insula)に化学物質を表す接尾語 in を組み合わせたものだ。
インスリンは生命活動には欠かせないホルモン物質で主に次のような働きがある。

ブドウ糖の利用
インスリンは血中の糖を肝臓や筋肉組織へ送り込む働きをする。
糖分は人間が活動するためのエネルギーとなり、それを効率よく取り込むためにインスリンが作用する。
脂肪の形成・貯蔵を促進
血中から肝臓や筋肉組織に取り込まれる糖分には限界値があり、これを超えるとインスリンは糖分を脂肪細胞へ運ぶようになる。
脂肪細胞に運ばれた糖分は脂肪に取り込まれ、脂肪が肥大化するわけである。

インスリンは脂肪の形成を働きかけることから、別名「肥満ホルモン」とも呼ばれることもあり、インスリンの多量分泌を抑えれば太ることはない、というのが「低インスリンダイエット」の根底にありそうだ。
ちなみに何らかの原因で体内からインスリンの分泌が正しく行われずに血中に糖分が残るのが「糖尿病」である。

血糖値上昇の目安はGI値

低インスリンダイエットとともによく耳にするのがGI値だろう。
GI値はグリセミック指数(Glycemic Index)とも言われ、食後の血糖値の上昇具合を数値化したもので、基準食(通常はブドウ糖)の血糖上昇率を100としたときの相対値で表される。
このGI値が低い食品ほど食後の血糖値が上昇しにくくインスリンの分泌量を抑えることが出来るとされている。
以下の表は主な食品のGI値を表したもの。とりあえず、ココってパスタメインのサイトなのでパスタを目立つようにしてみた(笑)
表でも分かるとおり、米よりも玄米の方がGI値が低い。またココには書いていないがパスタではセモリナ粉の乾燥パスタよりも全粒粉のパスタの方がGI値は低い。
野菜類ではイモ系よりも葉っぱ系のほうが比較的GI値が低い。表中にはないがキノコ類のGI値が極めて低く、低インスリンダイエット向きと言えるだろう。
また肉類では脂肪分の少ない鶏肉が断然低く、魚類は全般的に低くとくに青魚がお勧め。

JAS規格によるマカロニ類の分類

パスタはやっぱりアルデンテだ

食品によって様々なGI値も調理法や組み合わせによって変化する。
「長く茹でる」「すりおろす」などといった調理法はより体内への吸収が早まり結果的に血糖値の上昇も急激に早くなる。
つまりGI値が高くなる料理方法というわけだ。
組み合わせで言うと牛乳やお酢などは炭水化物と組み合わせたり、野菜などの食物繊維の多い食品をあわせて食べると血糖値の上昇はゆるやかになる。
米より玄米の方がGI値が低いのは玄米に多くの食物繊維を含むからで、うどんとパスタという同じ麺類においても、硬めに練りあげるパスタの方が食物繊維も豊富でGI値が低いことがわかる。
とくにパスタの場合は柔らかく茹でたものよりも、アルデンテに茹で上げた方が断然にGI値は低いのである。

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