チーズ

世界に8000種類あるといわれるチーズのうち、約500種類以上のものがイタリアンチーズといわれている。
南北に長いイタリアは地方により気候も異なり、恵まれた様々な風土で様々な個性豊かなチーズを育んできた。
ヨーロッパにおいてチーズ発祥の地と言われるほどイタリアのチーズの歴史は古く、食事はチーズに始まりチーズに終わるといわれるほどイタリアの食卓には欠かせない。
前菜からデザートは勿論、パスタ料理にも相性が抜群で、チーズを使ったパスタ料理も数多くある。
チーズを保存する時はラップでしっかりと包み、基本的には冷蔵庫で保存する。
食べる前に室温で少し戻すと風味や香りが立ち、十分にチーズの味わいが楽しめる。
「チーズのない食事は、心のこもらない握手のようなもの」
とは、イタリアのことわざ。さあ、今日の食卓に新鮮なナチュラルチーズを添えてみてはいかが?

チーズの種類

私が幼少のころ、チーズといえばスライスチーズか6Pチーズ(円形を6等分した扇形のヤツ)が定番であった。
小学校の給食には鳥の写真のラベルが貼られたチーズがたまに献立に出され、種類の違う鳥のラベルをなぜか集めた記憶がある。
スライスチーズはトーストに乗せて焼いて食べるのが好きで、とろけるチーズが発売されてから、その溶けて伸びるチーズに衝撃と感動を覚えたのが懐かしい。
パスタ料理においてチーズはソースに使ったり、粉末を振りかけたりスライスを乗せたりと様々だ。
イタリア料理屋のテーブルにあるものといえばタバスコと粉チーズが定番だ(高級なお店にはあまり見られないかな)。
とあるパスタ屋に出向いたとき、おろしたてのパルミジャーノ・レッジャーノが真空の瓶に詰められてあったのには感心した。
では、パスタにチーズをかけるべきかどうか考えてみるが、正解はない。
当然、好みの問題だからだ。ただひとつ注意すべきことは、魚介類のパスタにチーズをかけないことくらいだ。

さて、チーズの種類をずらっと並べるのも良いが、多すぎます。
ということでイタリアチーズの代表格をピックアップして紹介していく。

parmigiano reggiano
パルミジャーノ・レッジャーノ。
パルミジャーノ・レッジャーノ
イタリアチーズの王様といわている。
北イタリアのエミリア・ロマーニャ州のパルマ地方とレッジョ・エミリア地方が原産地であることから、この名前が付いた。
原料は牛乳。1000年以上も昔からその製法はほとんど変らず、熟成年度は2年以上といわれている。
イタリアの統制原産地保護呼称(DOP)という厳しい検査基準に通ったものだけが、その名を名乗ることが出来る。
独特の風味を生かす、おろしたてを振り掛けて使うと格段に美味しい。
日本ではパルメザンチーズといわれるが、パルメザンはパルミジャーノの英語名で、パルミジャーノ・レッジャーノはパルミジャーノチーズの最高級品とされる。
pecorino toscano
ペコリーノ・トスカーノ。
ペコリーノ・トスカーノ
イタリアでは、羊乳から作られるチーズを総称してペコリーノといい、ペコリーノ・トスカーノはトスカーナ地方産の硬質チーズだ。
以前は羊乳以外にも牛や山羊などの乳も混ぜられていたらしいが、1986年の制定で羊乳のみとなった。
生地を薄くスライスしたり、おろしたてを料理に混ぜて使う。
pecorino romano
ペコリーノ・ロマーノ。
ペコリーノ・ロマーノ
紀元前1世紀のローマ時代からラツィオ州などで作られてきた羊乳製チーズで、もっとも古いチーズのひとつ。
表面に塩をまぶして、約8ヶ月熟成させるので、塩気が強く感じられるが、甘味とうま味も舌に残る絶品。
初夏は生のソラマメと一緒に食べるという習慣があるらしい。
fontina
フォンティーナ。
フォンティーナ
ヴォッレ・ダオスタ州の山岳地帯の牛乳で作られるセミハードタイプのチーズ。
表面は固いが、中は弾力がありクリーミーでコクもある。フォンドゥータ(フォンデュ)に用いることが多いが、そのままでも十分に美味しい。
taleggio
タレッジョ。
ロンバルディア地方産の牛乳で作れられるチーズ。
11世紀頃には作られ始めたが、タレッジョの名前がついたのは第一次世界大戦後に産地の渓谷の名前にちなんでつけれられた。
現在ではイタリアの各地で作られており、普通の牛乳よりも濃厚なブルーノ・アルピーナ種という牛の乳が原料。
外皮を水や地酒で洗いながら塾生させる「ウォッシュタイプ」で、外皮は熟成につれ固くオレンジ色になる。
中はソフトでコクがあり切れ味の良い後口。イタリアではデザートチーズとしてお馴染み。
gorgonzola
ゴルゴンゾーラ。
ゴルゴンゾーラ
ミラノ近郊のゴルゴンゾーラ地方が発祥の地。
フランスのロックフォールイギリスのスティルトンと並んで世界三大ブルーチーズのひとつで、イタリアを代表する歴史あるチーズだ。
成型したてのチーズをすのこで巻いて円柱状にし、ねかせる。熟成につれて、すのこの間を詰めて絞っていく。
独特のカビの風味が舌を刺激するが、本体は大変クリーミーで、このチーズを使ったパスタソースはあまりにも有名。
デザートやオードブルにもどうぞ。
toma bianca
トーマ・ビアンカ。
約200gの円形で、カマンベールと似ている。
ピエモンテ地方の山地の牛乳が原料となる。
表面は真っ白なカビに覆われており、中身は脂肪分の高い穏やかな風味。
ピエモンテはイタリア屈指のワインの産地でもあり、地元のワインと頂くのが良い。
mascarpone
マスカルポーネ。
マスカルポーネ
牛乳を素材にした生クリームを酸凝固させて作るフレッシュチーズ。
脂肪分が高くねっとりと滑らかな生地が特徴で、甘味のあるのが特徴。
その名前はこのチーズを食べたスペインの総督が「マス・ケ・ブエノ」(スペイン語で絶品)と叫んだことにちなんでいる。
数年前に日本でなぜか大ブレークしたイタリアのデザート、ティラミスの材料として有名。
ricotta
リコッタ。
チーズを作るときに排出される乳清(ホエー)に牛乳を加えて加熱し、たんぱく質を熱で凝固させて作る。
リコッタとは「二度煮た」という意味。
北イタリアでは牛乳、南イタリアでは羊乳が原料で、チーズケーキとして使うことが多い。
またラビオリなどの詰め物のパスタの具としても使う。
mozzarella
モッツァレラ。
モッツァレラ
モッツァーレとは、イタリア語で「引きちぎる」という意味で、その名の通り固めた凝乳に熱湯をかけてモチのようにして、丸く引きちぎって水に放す。
現在は牛乳を使うが、本来は水牛の乳を使っていた。
淡白で弾力があり、新鮮なものを生食する。
また、加熱して溶けるととろとろになって糸をひき、ピッツァやグラタンなどでもお馴染みのチーズだ。

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